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【注目】R1ヨーグルトはインフルエンザや花粉症に効果があるのか論文をまとめて調査した結果わかった事

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花粉症

インフルエンザや花粉症の季節が近づいてくると、毎年R1ヨーグルトが「風邪やインフルエンザの予防になる」「花粉症に効く!」と言われていますが、実際にその効果はあるのでしょうか?

「効いた」「効かない」の口コミやブログはたくさん見受けられますが、それはしょせん個人の感想や思い込み程度になってしまいます。

今回は臨床研究を取り扱った論文をまとめて調査し、R1ヨーグルトが科学的に本当に効果があるのかを検証しました。

結論から言うと「はっきりと効果が立証されていない」と言えます。

R1が注目を集めた背景や具体的な論文、論文の信頼レベル(段階別)、販売元の明治の言い分などを全てまとめているので、科学的根拠に基づいた話が好きな人にとっては、面白い記事の内容になっています。

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最初にR1ヨーグルトがインフルエンザ予防効果の注目を集めた理由

R1ヨーグルトがインフルエンザ予防効果の注目を集めたわけ

注目を集めたのは有田共立病院(佐賀県有田町)の井上文夫院長が2011年8月に発表した研究です。

約2010年〜2,011年にかけて約半年間、町内の小中学生約1900人に給食後1本を継続的に飲ませた結果、生徒のインフルエンザ発症率や欠席率が、周辺市町や県の統計の数値のわずか1割程度になったとのこと。

これをNHKが取り上げ、一気に拡散され爆発的人気を呼びました。

しかし、井上院長自身も呼びかけ注意を促しています。

「私はR-1の持つ可能性を示唆しただけ。しょせんはヨーグルト。皆さんには冷静になってほしい」

牧瀬内科クリニックの牧瀬洋一院長が下記のように話すように、当初から疑問符がつけられていました。

「この試験は通常の臨床試験に必要な条件をクリアしていない。たとえば、被験者には実験の目的を隠さなくてはならないが、そうしなかった。

被験者がヨーグルト以外にも生活上でインフルエンザ予防に注意を払えば、それが理由でよい結果が出てしまうこともある」

これは控えめに言っても、かなり怪しいですね(笑)

牧野院長のコメント内容は後述するので、覚えておいてください。

そもそもR1って何?

そもそもR1って何?

R1とは、正式名称ラクトバチルスブルガリクスOLL1073R-1の略です。

通称「1073R-1乳酸菌」は多くのEPS(多糖体)を作り出す乳酸菌で、ESPはインフルエンザウイルスや風邪ウイルス等と戦い、体の免疫力を上げてくれるナチュラルキラー(NK)細胞を活性化し、インフルエンザの予防効果があると言われてきました。

論文の信頼レベル(質)

論文の質

論文を紹介する上で、避けては通れないのが論文の信頼レベルです(論文の質)

論文は以下のようにランクされており、1番上が最も信頼度が高く、下になればなるほど論拠性は低いとみなされています。

  1. ランダム化比較試験のメタ分析(系統的レビュー)
  2. 観察研究のメタ分析(系統的レビュー)
  3. 一つ以上のランダム化比較試験
  4. 一つ以上の観察研究
  5. 動物実験、生体外実験
  6. 専門家の意見

①ランダム化比較科試験のメタ分析

メタ分析とは多くの研究論文をまとめた論文で、信頼できないは研究を排除し、論文の作成が行われます。

メタ解析やメタアナリシスとも呼ばれ、最も科学的根拠の高い論文と言われています。

ランダム化比較化試験については後述します。

②観察研究のメタ分析

こちらは観察研究のデータを集めて解析した論文となります。

観察研究に関しては後述します。

③一つ以上のランダム化比較科試験(RCT)

ランダム化比較化試験とは、同じ条件下で2つ以上のグループに分けて以下のように研究を行います。

  • 1つのグループには研究対象サンプル
  • その他のグループには偽薬(プラセボ)

RCTの基準は「どちらが本物かわからない、区別できない」ようにし、研究の意図を伝えない事です。

これは前述した牧野院長が疑問符をつけた内容に該当します。

人の思い込み(バイアス)はそれだけで研究結果が大きく変わってしまうのです。

④一つ以上の観察研究

観察研究とは「過去◯◯ヶ月に渡って▲▲をやってもらった結果□□になった」というやつです。

比較対象が無いのでRCTよりもランクは下がります。

最初のブームのきっかけとなった研究は「児童に半年間R1ヨーグルトを飲んでもらった結果、インフルエンザの罹患率や欠席率が低下した」という観察研究にあたります。

⑤動物実験、生体外実験

マウスの実験が該当します。

「卵はコレステロールを上昇させるため、1日1個まで!」

という呪文ができたのは、大昔にマウスにコレステロールを投与し、血中のコレステロール値が上昇したのが原因でした。

実際には、人のコレステロールは肝臓で合成と調整が行われているため、肝機能が正常な人であれば、食物中のコレステロールはほとんど影響しない事が証明されています。

(マウスには肝臓での調整機能がありません)

このように動物実験では、人間との生化学が異なるため研究の信頼度が低いのです。

⑥専門家の意見

テレビで「〇〇万人の患者さんをみてきて分かった事は〜」と話している医者の話はランキングを見る通り、最下位となります。

個人のデータや考察は参考レベル程度にしかなりませんので、テレビやネットでの専門家の意見は盲信しないように。

R1ヨーグルトがインフルエンザの予防効果があるかの研究

R1ヨーグルトがインフルエンザの予防効果があるかの研究

はい、ようやく論文の紹介にたどり着きました(笑)

今回は、世界中の論文にアクセスできるGoogle Scholarを使い、実際に論文を探してみました。

多くのサイエンスライターや作家さんが、科学的根拠(エビデンス)を調べる時に使っている検索ツールになります。

まずは日本語検索で調べてみます。

・臨床免疫学会誌

R1ヨーグルトはインフルエンザに効果があるかの研究

臨床免疫学会誌に掲載の1073R-1乳酸菌で発酵したヨーグルトの摂取がインフルエンザ特異的抗体価に与える影響によると以下のように記述されています。

【方法】男子大学生49名を2群に分け,1073R-1群には1073R-1乳酸菌で発酵したドリンクヨーグルト,プラセボ群にはプラセボ酸乳を1日1本(112 ml),冬季休暇の前8週間と後2週間摂取させた。

さらに,摂取開始時,ワクチン接種1週間後,5週間後,約8週間後,約10週間後(摂取終了日)に採血を行い,接種したワクチン株に特異的な抗体価をHI法で測定した。

【成績】インフルエンザA型H3N2に対する抗体価はワクチン接種後にプラセボ群に比べて1073R-1群で有意に高値となった.また,A型H1N1,A型H3N2ではワクチン接種後の抗体陽転率がプラセボ群に比べて1073R-1群で有意に高値となった.B型についてはワクチン接種後の抗体保有率が1073R-1群でのみ有効性の基準である70%を上回った.

【結論】1073R-1乳酸菌で発酵したヨーグルトの摂取は,インフルエンザワクチン接種の効果を増強する可能性が示された

研究方法は比較化ランダム化試験(RCT)を取り入れているので、最初にブームのきっかけとなった観察研究よりも、研究としての論拠性は高いと考えます。

ただし、比較対象者が49人というのはデータとしては少ないですね。

・腸内細菌学雑誌にて

菌体外多糖を産生する乳酸菌で発酵したヨーグルトの免疫賦活作用の論文でも以下のように結論付けられています。
「大学生を対象とした試験において,インフルエンザワクチン接種後のワクチン株特異的な抗体価の上昇を増強することが明らかとなった」

明治の公式ホームページにて

明治の公式ホームページにて

R1ヨーグルトを販売している明治の乳酸菌研究最前線というページにて、R1ヨーグルトの有効性のメタ分析として紹介されています。

前述した通り、メタ分析とは複数の研究論文をまとめた論文の事ですが、内容を見てみると症例となった研究は2つのみ(RCT)で、はっきり言ってこれはメタ分析とは言えません。

また、記事では研究を裏付けるような形で、マウス下実験での研究例が紹介されていますが、こちらも前述した通り論拠性が低いので、何とも言えないところです。

対象者が70〜80代の高齢者57人と60歳以上の高齢者85名と、なぜか高齢者に限定していることにも疑問です。

海外の論文はどうか

海外の論文はどうか

続いて英語検索で、海外の論文を調べてみます。

2011年の国際免疫薬理学の論文を見てみると、抗インフルエンザウィルスの活性があった事が報告されています。

2010年の英国栄養学会誌の論文を見てみると、ナチュラルキラー細胞の活性によりインフルエンザに効果があった事が報告されています。

この辺だけ見ると「おぉすげー!」と思いましたが、論文元を辿ると、先に紹介した日本の研究でした(笑)

その他の論文も確認しましたが、全て日本の研究でした。

どうやら日本でしか注目も研究もされていないようです。

そして研究症例数が少ないですね。

R1ヨーグルトに関する否定的な研究

R1ヨーグルトに関する否定的な研究

Google Scolarでは、肯定的な研究だけでなく、すでに報告されている研究を実証し、結果が覆ったものも掲載されています。

という事で探してみました。

が…

見つけられませんでした。

そもそも報告されている研究が少なすぎます。

R1ヨーグルトの花粉症に対する研究

R1ヨーグルトの花粉症に対する研究

今度はR1ヨーグルトの花粉症に関する研究です。

調べてみた所…

こちらも論文は見つけられませんでした(笑)

ネットでは、ブログで「私が3年間続けてみた結果!」というような、個人の感想はいくつか出てきましたが、参考程度にしかなりません。

まとめ

以上、長くなりましたが論文の紹介とまとめでした。

ちょっと症例数が少なすぎて、個人的には「R1ヨーグルトはインフルエンザや花粉症に効果的だ!」とは言えないですね。

日本でしか研究されてないようですし、おそらく海外でR1と言っても通じないでしょう。

過去にはーグルティアSを使ったR1ヨーグルトの作り方を紹介しますなんていう記事も紹介してきたのですが、まさかの結果でした。

ヨーグルト自体は、腸内環境を整えて免疫力を高めてくれる事に間違いはないので、R1に限らず、乳製品を食べたり飲んだりする事をおすすめします。

人間の免疫系の60%は腸が司っているので、体調を整えたり、インフルエンザの予防をしたければ腸内環境を整える事が最優先になります。

風邪を早く治す食べ物としても、ヨーグルトは推奨されていますね。

R1だけに頼らず、普段から発酵食品などを食べるように心がけて、体調管理に気をつけていきましょう。

 

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