看護師は空港の検疫官として働くと国家公務員!仕事内容や給料・年収

病院以外の仕事

看護師資格で働ける仕事は病院以外にもたくさんあります。

その1つが今回紹介する空港や港湾の検疫官です。

タイトルの通り、検疫官は国家公務員として働く事ができます。

国公立病院や医療センターでの勤務は「準国家公務員」としての扱いとなるため、区分的には空港の検疫官の方が待遇は良くなります。

(後述しますが、公務員だからと言って収入が高いとは限りません)

この記事では具体的な仕事内容や給料情報などを紹介していきます。

 

検疫官の仕事の内容

検疫業務や船舶衛生検査などがあります。

  • 検疫業務(港湾、空港)
  • 衛生調査
  • 船舶衛生検査(港湾のみ)
  • 健康相談業務
  • 予防接種業務

(出典:厚労省ホームページ)

 

検疫官の求人

厚生労働省の管轄となるため、厚生労働省の検疫官募集のホームページにから選考書類の提出先を確認し、履歴書看護師免許証のコピーの他、「看護師の経験で得たもの」というタイトルの作文を送付するように書かれています。

 

応募資格と選考方法

応募資格は以下の通りです。

  • 日本国籍を有する方
  • 看護師免許を取得している方
  • 3年以上の臨床経験のある方
  • 普通自動車免許を取得している方
    ※業務上、普通自動車を運転する場合有り 

(厚労省ホームページより抜粋)

選考方法は書類審査を通った方のみ面接を行い、合否が決まるようです。

公務員試験を受験する必要はありません。

 

検疫官の給料や年収

検疫管の給料に関して、ホームページでは以下のように記載されています。

190,500円~経験年数に応じて調整

一般職の職員の給与に関する法律の規定による諸手当の支給

法律の規定を読んでみましたが、正直何が書いてあるのか読解できません(笑)

法の規定に則って、給与が決まっているので、病院のように個人で交渉する余地は無いですね。

参考までに、同じ国家公務員として働ける国立ハンセン病療養所の看護師募集ページより、経験年数5年の場合の基本給と諸手当の概要を引用として載せておきます。

こちらも一般職の職員の給与に関する法律に基づき算出されています。

基本給 看護師【4大卒】 250,000円
看護師【看護学校3年制卒】 243,100円
看護師【看護学校2年制卒】 236,600円
准看護師【准看護学校卒】 206,300円

 

諸手当 *夜間看護手当(夜勤1回につき、2,000円から6,800円)
*扶養手当(扶養親族のある者に、配偶者13,000円支給等)
*住居手当(賃貸のアパート等に居住の場合、最高27,000円支給)
*通勤手当(月額55,000円まで支給)
*期末・勤勉手当(年間で俸給等の約4.1ヶ月分)

〈参考〉
俸給月額、俸給の調整額(ハンセン病療養所に勤務する者に対する手当)、
夜勤手当(深夜4回、準夜4回、計8回/月)、夜間看護手当が支給された場合の月額目安。

看護師【4大卒】 285,960円
看護師【看護学校3年制卒】 278,760円
看護師【看護学校2年制卒】 271,960円
准看護師【准看護学校卒】 240,310円
昇給 年1回
賞与 年2回(6月・12月)

 

検疫官のメリット

①福利厚生が手厚い

国家公務員共済などのさまざまな優遇措置や福利厚生を活用することができます。

各検疫所に近い公務員宿舎を借りる事なども出来ます。

②昇給率が高い

前述した給料の目安を見た時に「給料低いなぁ」と思った方もいるかもしれません。

しかし、検疫官は国家公務員の給与算定に基づき支払われるもの。

毎年基準どおりの昇給があるため、長期間勤務する視点で考えると、個人病院で働くよりも基本給は高くなる事がわかります。

退職金も民間とは比較になりません。

ただし、デメリットもあります。

 

検疫官のデメリット

①感染症のリスク

デメリットとして真っ先に挙げられるのは、感染症のリスクです。

既存の感染症対策に加え、日々新たな脅威に備えなければなりません。

現在はコロナ、少し前の話題だとヒアリが記憶に新しいですね。

2003年にもSARSが新型ウィルスとして世界的なパンデミックを起こすなど、検疫官は常に感染のリスクを抱えています。

面接の際に、感染管理の認定資格や保健師資格がある方が有利になるという情報もあります。

②検疫官は転勤がある

検疫所は全国に合計110ヶ所あります。

(空港30、湾港80)

定期的に転勤があるので、住む場所にこだわりがある人やご家庭を持っている方は難しいかもしれません。

各検疫所の場所については、厚労省の検疫所設置状況をご確認ください。

③検疫官には夜勤がある

検疫官は3交代の勤務体制をとっており、準夜勤と深夜勤があります。

3交代を経験した事がある人は分かると思いますが、生活リズムが整わずに体調を崩してしまったり、一日中疲れが取れないなどの悩みがあります。

 

まとめ

看護師の働き方は多様化しています。

その中でもやはり国家公務員は魅力的ですね(^^)

検疫官は3交代の夜勤や地方への転勤、感染症の危険などがあるので、転職を考えている方はよく検討する必要があります。

特に現在はコロナウィルスの影響で、検疫所で働くリスクや不安が大きくなっているので、他の職場も検討してみると良いかもしれません。