「カフェインで眠気覚まし」は間違い?アデノシン受容体との深い関係

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受験勉強していた頃、よく眠け覚ましにコーヒーを飲んで頑張っていました。

しかし、効果があった時もあれば、全く効かない時もあり「眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを飲んだのに、全然効かなかった」なんて事もよく感じていました。

同じような経験をした事がある人も多いのではないでしょうか?

調べてみると眠気に作用するというのは、カフェインの構造上の性質であり、摂取するタイミングによって効果が変わるという事がわかりました。

この記事ではカフェインの作用機序や摂取のタイミング、アデノシン受容体との関係について書いています。

(日本医科大学千葉北総病院脳神経センター)

カフェインがアデノシン受容体に作用

人が眠気を感じる時に「アデノシン」という物質が密接に関係しています。

アデノシンが、レセプター(アデノシン受容体)という受容部位に入り込むことで、交感神経を抑制し睡眠を促す作用があります。

カフェインはアデノシンの分子構造と類似している事がわかっています。

カフェインが眠気を抑える仕組みが働く仕組みは、アデノシンがレセプターに入る前にカフェインを取り込みことにより、レセプターにフタをしてアデノシンの取り込みを防ぐことで眠気を抑える事が出来ます。

重要なのはアデノシンが取り込まれる前。つまり、眠くなる前にカフェインを取らないと意味が無いという事です。

単純に「カフェインをたくさん摂取すれば良い!」というわけではありません。

仮眠とセットで取ると効果的

ここで疑問なのは「一度眠くなってしまった後はもう手遅れなのか?」という事

この場合、レセプターに入ったアデノシンを取り除く必要があります。

有効なのは20分程度の短い仮眠(パワーナップ)を取ること。

20分では深い睡眠に入れず、仮眠を取った充足感を得られないかもしれません。

しかし、脳は90分と20分のセットを1つのリズム(ウルトラディアンリズム)として可動しているため、20分を超えてしまうと逆に疲労感や眠気が強くなってしまう恐れがあります。

カフェインは吸収されるまでに20〜30分かかるため、カフェインを摂った直後に20分程度の仮眠を取ることが効果的です。

日経新聞にも掲載されていましたので、興味のある方は御覧ください。

もちろんカフェイン自体も、交感神経に働きかけ興奮・覚醒作用を促す効果があります。

まとめ

カフェインには覚醒作用以外にも脂肪酸を分解し血中に遊離させる作用もあるため、運動と組み合わせることでダイエットにも有効です。

カフェインの作用について知っておくと、生活の質が向上するので、効率的に取り入れてみてください(^^)

ただし、遅い時間での摂取は不眠症の原因となるので、そこだけは注意してください。

 

  • 眠くなる前に摂取するのがポイント
  • 眠くなってからは仮眠とセットで摂取する